サイディングやALCに必須!シーリング(コーキング)工事の重要性
2022年7月22日
自宅の外壁がサイディングやALCの場合、年月が経ったらチェックしなければならないのが、シーリング部分です。
このシーリング部分は、年月と共に、紫外線や気温の変化によって剥がれたりひび割れたりしていきます。
このような劣化が見られた場合は、すぐに補修しなければいけません。
劣化の兆候を見落とさないためにも、シーリング材の重要性や耐用年数、チェックポイントなどについてご紹介したいと思います。
目次
そもそもシーリングって何?
最近の外壁材には、窯業系サイディングというボード状のものや、ALCというパネル状のものが使用されています。
外壁は、このボードをいくつも張り合わせることで形成しています。
ただ、このボードのつなぎ目には隙間ができてしまうため、ゴムのような伸縮性のある素材で接着していく必要があるのです。
この時使用されるのが「シーリング材」です。
このシーリング材の役割は、水の侵入を防いだり、建物の揺れや振動に合わせて伸縮し、外壁材を緩衝させ破損を防ぐことです。
また、外壁だけではなく、サッシ周りの隙間を埋めるためにも、シーリングは欠かせません。
シーリングとコーキングの違い
シーリングとコーキングの違いをよく聞かれるのですが、実はこの2つに違いはなく、どちらも同じ充填や補修を行う工事です。
メーカーによっても呼び方が異なっており、現場や職人の間では、どちらも同じ意味で使われています。
シーリングの工事は2種類
シーリングは建物の中でも重要な部分ですが、他のものに比べて耐久性が高くありません。
使用するシーリング材によっては5年前後と短いものもあり、外壁塗装よりも先に寿命が来ることがあります。
つまり、状態によっては補修しないと、建物に深刻なダメージをもたらしてしまいます。
シーリング工事は、この劣化したシーリングを補修する工事のことを言い、「打ち替え」と「打ち増し」の2種類があります。
打ち替え
打ち替えは、劣化したシーリング材を取り除き、新たにシーリング材を充填する工事のことです。
耐久性が高く不具合も出にくいため、ほとんどのケースでシーリング工事を行います。
打ち増し
打ち増しは、劣化したシーリング材の上からシーリング材を重ねて充填する工事のことです。
痛みにくい窓枠やサッシ周りの補修、防水シートを傷つけてしまいそうな外壁の場合に打ち増し工事を行います。
シーリングの種類と特徴
シーリングは使用する種類によって、特徴と耐用年数が異なります。
家の状態や予算、美観を考慮して選択する必要があります。
また、シーリング材には1液型と2液型があり、1液型が空気中の成分と混ざり合って硬化していくタイプ、2液型が硬化剤を混ぜて使用するタイプとなっています。
2液型の方が、耐久性は高いが価格も少々高額となっています。
種類 | 特徴 | 主な施工場所 | 耐用年数 |
---|---|---|---|
アクリル | 水性のため、湿った面でも使用できる。 耐久性は最も弱い。 |
ALC目地 モルタルのひび割れ |
5年 |
ウレタン | 弾力性に優れ、機密性が高い。 しかし、紫外線に弱くホコリもつきやすい。 屋外で使用する場合は塗膜を被せる場合が多い。 |
コンクリート スレート 窯業系サイディング |
5〜10年 |
シリコン | 耐熱性や柔軟性に優れており、コストパフォーマンスが高い。 汚れやすいため、防汚処理が必要になる。 |
ガラス 屋根瓦 アルミ 金属 |
約10年 |
変成シリコン | 耐熱性や耐候性、耐久性に優れている。 使い勝手も良く、硬化後は塗装も可能。 |
窯業系サイディング サッシ周り タイル フローリング |
10〜15年 |
高耐久シーリング | 特殊抗体級ポリマー『LSポリマー』を配合し、耐久性・耐候性、接着性、共に最高峰。 ノンブリードタイプのオートンイクシードが有名 |
窯業系サイディング PCaパネル コンクリート タイル |
約30年 |
シーリングの劣化症状
シーリング材は耐用年数があり、必ず劣化します。
次のような症状が、主なシーリング材の劣化症状になります。
もしこのような症状がある場合は、近くの専門業者にご相談した方がいいでしょう。
ひび割れ
長年の紫外線によって、シーリング材が硬くなってしまい、ひび割れが起きてしまいます。ひび割れが内部まで貫通していると雨水が建物内部に侵入し、カビや老朽化の原因になってしまいます。
破断
シーリングのひび割れが進行すると、完全に破断してしまいます。
破断してしまうと、中の下地が見える状態になります。
この状態は、シーリングの寿命、新築時のプライマーの塗布不足が考えられます。
放置すると剥離し、雨漏りやシロアリの原因になります。
肉やせ・硬化
長年の直射日光や紫外線によって、シーリング材から可塑剤が表面に溶け出してしまいます。
そのせいでシーリング自体の厚みがなくなって隙間ができてしまいます。
弾性もなくなってしまうため、放置していると建物全体にダメージが及んでしまいます。
剥落
長年放置して劣化が進むと、ひび割れや肉やせを経て、完全に硬化してしまいます。
硬化すると、シーリング材はボロボロと崩れ落ちてしまい、目地の奥にあるバックアップ材(青いテープ)が露出してしまいます。
こうなってしまうと、大量の雨漏りや腐食の原因になってしまいます。
失敗しないシーリングの作業手順
ここでは、ほとんどのシーリング補修工事で行われる「打ち替え」について施工順に解説します。
もし興味があれば、ご自身で施工してみてください。
既存シーリング材の撤去
まずは外壁とシーリング材の間にカッターを使って、劣化したシーリング材を丁寧に取り除きます。
劣化があまり進んでない状態なら手で引っ張り出せるのですが、剥落まで劣化が進んでいると、崩れ落ちてしまうため、道具を使って除去していきます。
目地の清掃
接着や強度不足にならないように、目地の側面に残ってしまった既存のシーリング材をハケを使って掃除します。
周辺の養生
マスキングテープを使って、目地周辺が汚れてしまわないように養生していきます。
丁寧に貼らないと仕上がりに影響してしまいます。
下塗り材の塗装
シーリング材を充填する目地部分に、接着力を強化するプライマーを塗装していきます。
窯業系サイディングのつなぎ目は、ある程度動くことを前提に作られているため、奥の方まで塗布しないように塗っていきます。
シーリング材の充填
下塗りが終わったら、シーリング材を充填していきます。
専用のガンにシーリング材をセットし、素早く作業します。
空気に触れたシーリング材は、すぐに硬化が始まるため、内側に空気が入らないように充填することがポイントです。
ヘラ仕上げ
専用のヘラで、空気を入れないように押し込みながら均一に仕上げていきます。
この時、養生テープからはみ出さないように気をつけてください。
清掃
作業が終了したら、養生の撤去なのですが、この時 一気にマスキングテープを剥がしてしまうと、外壁材を汚してしまいます。
また、完全に固まってしまうと、シーリング材にマスキングテープが固着してしまい、きれいに剥がせなくなるので注意が必要です。
綺麗に剥がした後は、目地周りを清掃してください。
乾燥
シーリング材の表面は、2時間もあれば乾燥します。
しかし、中まで完全に固まるには3日以上かかるため、シーリング材には触らないようにしてください。
天候について
雨の日は作業を控えた方がいいでしょう。
また、湿度が高い日や寒い日には、乾燥時間を多めにとらないと劣化の原因になってしまいます。
シーリング工事の相場
「DIYでチャレンジしようと思ったが挫折した」と言う話を、時々お聞きします。
シーリング工事は、プロが施工しても、大変な時間と手間がかかります。
プロに頼みたいけど費用が気になる方は、おおよその目安にしてください。
シーリング工事は、「打ち増し」か「打ち替え」で金額が大きく異なります。
地域や業者、使うシーリング材によっても異なりますが、「打ち替え」の場合は作業手順も多いため、割高になっています。
平均的な単価相場は1m当たり1,000円前後となっています。
一方、「打ち増し」の場合は「打ち替え」と比べて作業手順が少ないため、お安くなっています。
一般的に、1m当たり700円前後となっています。
この2つを比較すると「打ち増し」の方が費用的にも「お得」に感じますが、耐久性を考慮すると「打ち替え」の方が費用対効果は高いです。
ただ、この金額の他に「足場代」が別途かかることが多いため、外壁塗装工事や屋根防水工事などと一緒に施工すると、お得になります。
シーリング・コーキング工事のことなら村井塗装へ
外壁材とシーリングの特徴をしっかりと理解して、適切なタイミングで施工すれば、費用を抑えることが可能です。
定期的に外壁をチェックし、外壁に劣化の兆候が見られたら、剥離やひび割れが進行する前に対処していきましょう。
そのまま放置していると、最悪の場合は雨漏りやシロアリ、外壁材の老朽化につながります。
もし西尾市近郊でシーリング工事を検討中であれば、私たち村井塗装へご相談ください。
塗装工事だけでなく「シーリング打ち増し」「シーリング打ち替え」「化粧シーリング」「雨漏り調査」等のご相談も承っております。
また、私たちは完全自社施工なので、急な補修にも対応しています。
もちろん、仲介料も発生しません。
まずはどんな些細なことでも、お気軽にご相談ください。
ご納得いただけるまでじっくりご説明させていただきます。